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位牌と四十九日にまつわる不思議な話

 お盆ということなので、それに関係した話を綴っていきたいと思います。
 仕事がら年配の方とお話しをする機会が多いのですが(とはいえ、お話を聞いている時間の方が長いです)、色々と不思議な話も聞く機会が多いのです。
 先日もこういう話を聞いたばかりでした。


◆四十九日までに、亡くなった男性は玄関に、女性は台所に現れる。

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 茨城県つくば市の近くにお住まいの81歳になるおじいさんから聞いた話です。その方は数十年前に奥様を亡くされたのですが、こういうことをおっしゃってました。
 死んだ人は35日か、49日にその家に現れるとのこと。その現れる場所も決まっていて女性は台所に、男性の場合は玄関に出てくる・・・・。これご本人の体験だそうです。
 どちらも、一番その人を象徴するような場所なんですね。お母さんは常に台所で仕事をしていることが多いですし、男性にとって玄関は、これから仕事に出かける場所でもあり、帰ってくる場所でもあります。とても印象深い言葉でした。
 また、このおじいちゃんは、奥様を亡くされてから、毎日欠かさずに車で奥様のお墓がある牛久大仏まで墓参りに出かけていましたとのこと。それこそ、台風の日も雪の日も、お正月もです。
 そして三回忌の日に奥様が夢に出てきて、
「気持ちは十分に伝わりましたから、これ以上は毎日来なくても大丈夫ですよ」と優しく言われたとのこと。
 その時に「あなたは◯◯歳まで生きる予定ですから、それまで私の分も人生を楽しんでくださいね。」と言われたそうなんです。
 このおじいちゃん、とても明るい方で、奥様が言われたあの世に還る年齢以上に長生きしまうのではと思う位元気な方でした。
なんかいい話を聞きました。


◆関東大震災で亡くなった遺族の位牌にまつわる話

 数年前に茨城の利根川沿いのとある家の話です。以前、知り合いのお位牌を綺麗にしたことがあって、その人の住職のまた知人のつてで(ほとんど赤の他人ですね)、お位牌を綺麗にできないかという相談を受けました。
 金箔を貼っている金位牌ということで、綺麗に掃除が出来ないので困っているとのこと。今年のお盆までになんとか綺麗にしたいので相談に乗ってあげられないかということなのです。
私でよければいいですよと、別の用事がてらお邪魔しました。

利根川.jpg
千葉県と茨城県の境を流れる利根川

 ご主人と奥さんが出てきて「気になる位牌があるんです。」とのこと。
 奥の部屋から出てきた布に包まれた金位牌。みると戒名が六名書かれている集合位牌のようです。金位牌はお線香の脂で赤というか、まっ茶色になっていて文字もほとんど読み取れません。だいぶ年数が経っている位牌だということが分かります。

 玄関先で失礼しますと言って手にとった瞬間のことです。
 手のひらに痛みが走りました。熱っ!と思わずビクッとしました。位牌がまるで焼けた鉄のように熱かったのです。思わずご位牌を放り投げてしまうほどでした。

その瞬間です。奥様が言った一言
「あ!分かります!?」
と驚きの表情。隣にいたご主人も驚いています。
ん?どういうこと?

 話を聞いてみると、今年のお正月にお仏壇の中を掃除した時にこの位牌をどかしたのですが、この位牌が熱を帯びていて暖かったそうなのです。他の位牌はなんともありません。
 で、気になって、それからことあることに位牌を触ってみたのですが、確かにこの位牌だけが熱を帯びているように感じます。
 そのうち、段々と熱くなってきているような気がしてきて、
気になってご主人にも触らせたのですが、まったく感じないとのこと。
 「そんなの、錯覚だよ」と全然取り扱ってくれません。

 しかし、奥さんは触る度に熱く感じる位牌に、これはそろそろ、お寺の住職に相談するべきかと迷っていたとのこと。
 そんな時、お位牌の掃除ができる人がいると聞いて、まずは名前だけでもちゃんと分かるようにお願いしてみようと思ったとのことでした。
 で、私が位牌を持った時に、同じように熱がった反応を見せたので、先程の言葉が出たようなのです。
 
気になる位牌があるって、掃除とかじゃなくて、そっち系のことだったのか・・・。

 この位牌、裏を見せてもらいましたが、ご家族六名の姓名と共に大正十二年九月一日と書かれていました。今度は私が驚きました。この日は10万人以上の犠牲者を出した例の関東大震災の日です。
 何故すぐに分かったかというと、先日、ブロクで関東大震災の記事を書いたばかりだったのです。それは零戦の設計者の堀越二郎氏の事を調べていた時のことでした。

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実際のご位牌。6名の一家全員がこの日に亡くなりました。

 このご家族は親戚で、東京の本所区(今の墨田区南部)に住んでいて、関東大震災の時に一家全員火災で焼死したそうなのです。
 火災は地震発生時の強風に煽られ、陸軍本所被服廠跡地(現在の横網町公園)で発生した火災旋風を引き起こしながら広まり、旧東京市の約4割以上を焼失させました。
 火災による被害は全犠牲者中、約9割の9万人以上に上るとされています。残されたご遺族たちは、その後、利根川を下り、この地に引っ越してきたのですが、それが曾祖父の代のこと。
 思わぬ歴史を聞いてしまい、厳粛な気持ちに満たされました。
 ただ、熱く感じたのは、その時だけでした。火傷したかもという位の熱さだったのにも関わらず、手のひらと指を確認しましたがなんともありませんでした。ただ、指の先にはジンジンとした感触がまだ残っています。

 とりあえず、お預かりして綺麗にしてみて、文字がちゃんと見えるようにしましょうということになり、その後も違和感があるようなら、菩提寺のご住職へ相談してみましょうということになりました。
 車に積む準備で一回外で出た時に、玄関先で奥様の「ほらっ!私の勘違いじゃないでしょ!」とご主人に怒っている声が聞こえました。

 こういうことは私も初めてなので、一応知り合いのご住職に電話で相談し、その日は一晩、丁寧にご安置して供養をしてから翌日に掃除を行いました。
 文字が消えないように少しづつ、お線香で付いたヤニ脂を落としていきます。金箔が戻った位牌は明るく、何かが変わったような気がします。
 ほっと安心して、後日、その方の家にお持ちし、喜んでいただいたのですが、奥様もその後は違和感は感じていないようです。

 奥様と私が同じ反応をみせたこの一件。ご主人は考えを改めたのか知りませんが、この位牌はどうですか?何か感じますますかとか色々とお位牌を持ってきます。私は霊能者でもありませんし、熱いと感じたのもその位牌で一回きりでしたので、正直に何も感じませんよとお伝えしました(;^ω^) 。
 
 でも、なんで今年になって位牌に違和感が出始めたんだろうとも思います。今年は震災からちょうど◯◯回忌とかそんな区切りが良い年でもありません。
 そこで、ご夫婦に話を更に深く聞いてみると、今年の年末から家を建て替える計画があるとのことだったのです。その家が新しい転機とか節目を迎える年は、何かしらこういう不思議な出来事も起こるのかなかと思った次第です。
 家が新しくなるので、自分たちも綺麗にして欲しいと訴えてきたのかな。そんなことを考えながら帰路につきました。
 
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