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「化け猫」について。日本と西洋の猫にまつわる神秘な話 [ ┣怨霊、幽霊、妖怪、怪物]

 
Buson_Bakeneko.jpg
カワイイ猫は化けてもユーモラス?

 猫ってカワイイですよね。その仕草を見ているだけで癒やされますね。
 この猫、実は日本には生存していなくて本来は輸入動物だったってご存知でしたか。
 猫は、仏教伝来(6世紀頃)の時期に、教典をかじるネズミを退治する動物として教典と共に船に乗ってやってきたそうです。

猫と経文.jpg

 なので、猫と仏教の神秘性が重なって何か奥があるような霊的な生物のように捉えていたかもしれません。

 それに加えて、ネコは夜行性。足音を立てずに歩いたりと行動がミステリアスです。
 猫には何か得体の知れないものを宿している・・・そういう思いが「化け猫」伝説を生み出しているかもしれませんね。
Gotanjyoji-hondo.jpg
福井県の御生誕寺
には常時30〜80匹の猫が。
猫好きにはたまらないお寺。
「お寺に猫」は本来の正しいあり方なのですね。


◆昔から語り継がれる「化け猫」伝説

 日本で有名な話として残されているのは『耳福』の第四巻に収録されている「猫、物をいう事」でしょう。

根岸鎮衛『耳袋』巻の四「猫物をいう事」より

寛政七年の春のことだ。

牛込山伏町の何とかいう寺では、猫を飼っていた。
その猫が庭におりた鳩を狙っているのを和尚が見つけて、声をあげて鳩を逃がしてやった。

そのとき、猫が、
「やっ、ザンネン!」
と呟いたのである。

聞いた和尚は驚いた。裏口の方に走っていく猫を取り押さえると、
手に小柄(こづか)をかざし、
「おまえ、……」
「………」
「今、しゃべったな!」
「にゃあ?」
「ごまかすな。猫のくせにものを言うとは、恐ろしいやつ。
さだめし、化けて人をたぶらかすのであろう。
さあ、人語を話すなら正直に申せ。さもないと、坊主ながら、
殺生戒を破ってでも殺してしまうぞ」

猫は観念したとみえて、こう応えた。
「ものを言う猫なんて、珍しくもない。十年以上生きた猫なら、
みんなものを言うぞ。それから十四五年も過ぎたら神変も会得できる。
もっとも、そこまで生きる猫は、まずいない」

「そうなのか……。ならば、おまえがものを言うのは無理もない。
しかし、おまえはまだ十歳になっていないではないか」

「狐と交わって生まれた猫は、十年に満たなくてもものを言うのだよ」

和尚はしばらく考えた。それから、

「今日まで飼ってきたおまえを殺すのは、やはり忍びない。おまえがものを言ったのを、ほかに聞いた者はいないから、わしが黙っていればすむことだ。これまでどおり、この寺にいるがよい」

Cap 332.jpgと言って、放してやった。

猫は三拝してその場を去った。

そのまま何処へ行ったか、行方知れずになったそうだ。


(*あやしい古典の壺「猫はしゃべるな」より)

 江戸時代の頃には「猫は化ける」という考え方は一般化し、「猫は長く飼うな」という言葉も生まれました。
 例えば、茨城県や長野県では12年、沖縄県では13年飼うと化けると言われており、広島県の山県郡では「7年以上飼った猫は飼い主を殺す」とまで恐ろしい話が伝わっています。

 この他に化け猫といえば、佐賀県の鍋島家の化け猫騒動が有名です。

 さて、このように猫は怖がられてもいましたが、かたや
魔除けや、招き猫など、商売繁盛にもご利益があると言われていますから何らかのパワーを感じる動物であるようです。

Cap 331 copy.jpg



◆西洋ではキリスト教を境にして価値観が変わった
 
 さて、西洋では猫はどのように扱われていたのでしょうか。猫を何かしらの霊的なものをもっていたと感じていたのは日本だけではなく、西洋でも同様でした。
 しかし、一神教のキリスト教社会では、魔女の使いとして異端扱いされ、忌み嫌われることが多かったようです。
 特に黒猫は魔女の使いとされて、黒猫を見ると不幸になるとか、13日の金曜日に遭遇してはいけないものとして嫌われていたようです。
 ベルギーのある地方では、時計台から黒猫を投げて殺す行事が19世紀まで行われていたというから驚きですね。
 これは、やはりキリスト教文明の異端を排除する文化から来ていると思います。
 
 
世界は東西問わず、どこの地域や民族でも、自然界への畏敬がありました。非力な人類は自然の猛威に対し、自然界そのものを恐れ、畏敬の念を抱き信仰の対象としていました。
 やがて、人間の力を超える自然界や野生動物への擬人化が始まり、神格化していくようになりますが、妖怪や怪物、魔物などもこの時に伝承や神話として数多く生まれていきます。


◆古代エジプトでは猫は神聖な動物として大切に扱われていた。

Bastet_dame_katzenkopf.jpg

 古代エジプトでは「あの世」という霊的世界を中心とした信仰の中で、神秘的な猫は神の使い、霊界の使者として崇められています。
 これは、猫の瞳の変化が、太陽の回転に従うものであり、闇の中でも物を見ることができるのは、夜、太陽がネコの目を通して下界を見るためだと考えられていました。

 新王朝時代になると、猫は女神ハトホルの化身の一つとみなされるようになりました。
 豊かな太陽の熱を神格化した女神バステト(右図)は、猫の頭部を持ち夜になって眠りこんだ太陽を蛇などから守るため寝ずの番をしていると信じられています。猫は夜目が効く動物であることからこのようなかたちで信仰されるようになったといえます。
 王族の間ではペットとしても寵愛されていたようです。

 しかし、
時代が経ち、キリスト教が西洋に定着する頃には、キリスト教の教えに反する思想は、異端、異教、悪魔、迷信として「オカルト」と称した裏の世界へ追いやってしまいます。
 霊的世界の使いとしての猫は、オカルト、忌み嫌うもの、異端なものとして追いやってしまったのが真相のように思います。
 それでも、イギリスの一部の地方では幸運の象徴として可愛がられたりもしていますので、猫は人間にとって身近でなにかと考えさせられる動物なのかもしれません。

 時には、神の使いとして崇められ、愛くるしい姿に可愛がられ、年をとって人間味を帯びてくると怖がられたりと、猫たちにしてみればいい迷惑かもしれませんね。

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